この夏どこに行こうかな~とか、出かけたいけど人混みは苦手だな~なんて思っている方、立山黒部アルペンルートはどうでしょうか?今回、私が今年に実際に回ったルートを行き方や名所を紹介しつつお伝えしたいと思います。
この時期見られる観光放水から,北アルプスの山々まで魅力いっぱいですので最後まで見ていただけたら幸いです。
アクセスは2ルート 今回は長野側からのスタート!
立山黒部アルペンルートは長野と富山の県境に位置しています。また国立公園内なので一般車両での観光はできず、様々な乗り物を乗り継ぐ必要があります。
私の場合は、まず自家用車で中央道から長野道へ入り安曇野ICで一般道へ。そこから扇沢駐車場でバスへと乗り換えます。
こちらは上のアンテナから充電し走行する「電気バス」です。
走行時はアンテナが下がり100%電気の力のみで走ります。
こちらが車内の様子。とても静かで何より窓が大きいので、トンネル内がとても見やすいです。
また、トンネルは深く長いので夏でも相当涼しいので注意が必要かもしれません。
時間は15分ほどで到着。この時点で秘境感が出ていてテンションが上がります。
黒部ダム到着 想像の数倍の大きさ!
バスを降り展望テラスからダムを見下ろした景色がこちらになります。
大きいと、ここに来た知り合いなどには聞かされていましたがこれは予想外でした。
迫力が伝われば幸いですが、写真中央の下には先に下っている人が見えると思いますので目安になれば。
展望テラスからの景色も素晴らしいものでした。
ここから見える山頂付近にこれから向かえると思うとわくわくしてきます。
こちらが放水を一番近くで見られるレインボーテラスの景色になります。
毎秒10トン以上の水を霧状に放水していて、運が良ければ虹がみられるということでしたが、この日は天候が良く見ることができました。
真上から。霧状に放水しているのは大量の水によってダムの周りが削れたり、崩れたりするのを防ぐ為みたいです。虹も出やすくて一石二鳥ですね。
レインボーテラスに向かう途中に、当時使われていたコンクリート打設のためのバケットがあります。
当時はこれをクレーンで吊るしなんと17万回以上もコンクリートを運んだそうです。
毎秒10トンやら17万回以上とか規模がでかすぎて想像ができませんね。
当時のダム建設の様子を知ることもできます。
「黒部の太陽」と聞けばピンとくる方もいるかもしれませんね。
世紀の大工事とよばれた通称くろよん建設、最も困難を極めた破砕帯の突破、その過酷さを垣間見ることができるかもしれません。
ダム建設の作業員は延べ1000万人以上、工事中に亡くなった方は150人以上もいるそうです。
そのための慰霊碑もありました。
そしてこちらがハサイダー。建設当時、苦汁を飲まされた破砕帯からの水を、現代の私たちが飲んでやろうということですね。おいしくいただきました。250ml 200円。
乗り物を乗り継ぎ立山室堂へ 圧巻の大パノラマ!
今度はケーブルカーに乗り換えて黒部湖駅から黒部平を目指します。写真だと少しわかりづらいですが結構な傾斜があります。ケーブルカーはいくつか乗りましたがここまでの傾斜は初めてです。
最大斜度は31度。なお開業から車両の変更はなく、現在も当時のままの車両に乗ることができます。
約4~5分ほどで到着です。
次は、大観峰まで立山ロープウェイに乗っていきます。ちなみにこのロープウェイ、ワンスパン方式といってスタートからゴールまで支柱が一本もありません。所要時間は約7分。
こちらが大観峰からロープウェイを見下ろした写真です。ワンスパンのロープウェイでは日本一長いみたいです。初夏が過ぎてもここまで立派な緑だと紅葉も見たくなってしまいます。
ちなみに写真左側の小さく見える建造物が黒部ダムで、右側が黒部湖です。
追記 2か月後紅葉を見にもう一度行きました。
その時の様子はこちら↓
https://okaken-blog.com/kurobekoyo/
最後にトロリーバスで室堂駅まで向かいます。写真だとわかりづらいですがこのバスは最初に乗ったバスとは違い、電車のようにパンタグラフ?をあげながら走ります。
実際、見た目はバスですが、分類上は電車です。面白いですね。日本ではもうここでしか走っていないそうです。
3,000Mの山(雄山)の真下を通るトンネルを越えます。乗車時間は10分ほど。
立山室堂に到着。7月でも雪が残っています。世界有数の豪雪地帯なだけありますね。
富山側からくると6月ごろまでは「雪の大谷」が現れるほどですから。この日の気温は大体18度ほどでした。
ここの標高が2,000mを越えているとは思えないくらいまわりを高い山で囲われていて圧巻です。
ここにはバリケードをされていますが、時期が来れば高山植物が一面に咲き乱れるそうです。
また、本格的な登山客はまっすぐに見える山の山頂を目指し歩いていました。
ちょっと私には勇気が足りなそうです。
ここがこれまでで一番人出が多く、団体客、外国人も多くなってきましたがとても開けているうえに、散策ルートも多いので混雑を感じることはありませんでした。
また、標高の高い山は散策が大変なところも多いのですが、舗装されているところ、足場が段差に整備されているところも多く、普段山登りなどしない方でも安心してこれるのではな
いかと思います。
しかし最低限、歩きやすい靴を履いてくる、日焼け対策などはしましょう(私は帽子のみで半袖だったので後悔してます)。
こちらは「みくりが池」。これ以上写真では寄れなかったのですが、水が澄んでいるうえに向こう側の山も映り込んでいてとても美しいです。
6月までは雪に埋もれているそうなのでタイミングもよかったです。
地獄谷です。日本三大地獄の一つですね。ここに近づくと硫黄臭がしてきます。
先ほどまでの景色とは一変して殺風景になりました。各所から吹き出るガスなどで植物が育たないためここの周りだけこうなっています。
先ほどの写真にも歩道がありましたが、現在吹き出ているこのガスは有毒で近いところは立ち入り禁止になっています。
また強風の際にはさらに封鎖されるところも増えます。火山ガスの吹き出ているところが見たかったため、谷を回り込んで15倍のアップで何とか撮影しました。画質が荒いのはそのせいです。
物騒な名前が続きます。血の池です。池と言いつつここは湿地帯の扱いだそうです。
昔に水の底に残った鉄が酸化したからでこの赤い色をしています。
じつは、「みくりが池」「地獄谷」「血の池」の3つは結構近いところにあり、2か所同時に見られるポイントもあるくらいなのですが、ほんの少し歩くだけでここまで違う景色を見せてくれるのは面白いところですね。
こちらが立山室堂。日本最古の山小屋です。国の重要文化財に指定されています。
実際に80年代までは宿泊施設としても使われていたそうです。
釘や杭を使わずに建てられていて、中は当時の資料や実際に使われていた道具などの展示もされています。
帰路につく前に遊覧船へ
さて、ダムまで戻ってきましたが帰りのバスまで少し時間があるため散策をすることに。
ケーブルカー乗り場の近くに黒部湖を見られるスポットに来たのですが、遊覧船が出ていましたので最後に乗ることに。この「遊覧船ガルべ」は大人1200円子供600円で乗船できます。
遊覧船から見たダムのえん堤です。こうやって引いて全体を見てみると、黒部ダムがいかに自然の地形を上手に生かしているのかがわかります。
こちらが反対側の様子。山が連なっているまさに連峰になっているのがわかります。
改めてこんな秘境と言っていいところにダムを造ろうとしたこと、そして実際に苦難もありながらも完成させたことに感服です。
30分ほどかけて湖を回り下船。そのまま電気バスに乗り扇沢まで戻り帰路へ。
天候にも恵まれ最高の一日を過ごすことができました。
注意点
ここまで読んでくださりありがとうございます。
最後に私からこのルートを回る場合の注意点をいくつかお伝えします。
1、 扇沢から室堂までの往復料金が12300円と安い金額ではないこと(遊覧船含まず)。
2、寒暖差があり日差しが強いところも多く、また足場は比較的歩きやすいところが多いものの結構な距離を歩くこと。脱ぎ着しやすい服、サングラスや帽子(首まで隠れるものがベスト)、スニーカーなどは必要かもしれません。
3、ピーク時には混雑する可能性があること。今回の観光は7月7日の平日に行きました。土日、夏休みや紅葉シーズンは人出が増えることが予想できます。
以上になります。この記事が誰かの役に立てばうれしく思います。
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次回は、私が二日かけて和歌山を巡った際のスポットなどを紹介します。